#1-11. 縄文杉トレッキング編_縄文杉との出会い…


[Yakushima Jomon-sugi Trekking, A tree bump... ]

縄文杉トレッキング編、いよいよ完結だ。

 
いや~、最近このブログの存在を知っている知人よりこういう意見をもらった。

「○○さん(俺のこと)のブログは本格的で楽しいですねぇ、写真もこだわってますし。
でも、記事がほんっっとながい。(笑)○○さんの性格モロでてますよ(笑)」
だそうだ。(笑)

 

「その通り!短くしようと頑張っているのだが、もう諦めた」(笑)

メールでも似たような意見をもらっているのでここでメールと電話、直接話をしてくれた知人にまとめて言いたい。
「まあ、世の中にこんな変わったブログがあってもいいんじゃないか」…と(笑)

 

と、いうわけで今回も長いブログの始まりだ(笑)

 

 

屋久島珍百景のひとつ…

いよいよ「縄文杉トレッキング編」も今日で完結だ。

記事の最後に縄文杉が登場する。
そして、更にスペシャルゲストも登場(笑)
後ほどじっくり紹介するが縄文杉を初めてみたとき、周囲にはやや薄い霧が立ち込め縄文杉が一層神々しく見えた。

それだけの価値はここにはあると私はおもう。

 

 

なぜ「縄文杉」と呼ばれているのだろうか?

この話題に踏み込む前に、少し縄文杉について紹介することから始めよう。

縄文杉は、昭和41年に岩川貞次氏の紹介により広く知られるようになった。
発見されている日本の杉としては一番太い。

樹齢は、その大きさから7200年との説や内側の空洞から採取した木片の科学的な計測値での2170年など、いろいろな説がある。

 

 

縄文杉は縄文時代に命を授かったから…

と、いうのは実は間違いなので注意をして欲しい。

結論をいうとこうだ。

「縄文杉の幹の文様が、縄文土器の縄目の文様に見える」

 

という考え方が正しい考え方。

樹齢が7200年ということであれば、勿論間違いではない。
しかし、この点に関しては科学的な根拠に基づくと樹齢2170年となるらしいから「(縄文時代に生命を授かった)縄文杉」ではなくなってしまい、「弥生杉」ということになってしまう。

 

残念なことにすでに「弥生杉」は屋久島に存在しているので、この名は使えない。

 

 

1993年の「世界自然遺産」への登録以後、縄文杉を一目見ようと世界各地からこの地を訪れるようになった。

縄文杉までたどり着いた人たちは当然記念撮影をするわけだが、撮るときに自分を含めないわけがない。
それは、縄文杉の大きさを自分と比較するためでもある。

片道5時間以上かけて自分の足で歩んできたなら尚更抱きつきたくもなるだろう。

1993年以前に撮られた写真であれば、根元まで立ち入り「幹に抱きつく格好」や複数名で手をつなぎ直径5mを越す「日本で最も太い幹を囲む」写真など多く撮られていた。実際に、web上にアップされている縄文杉の写真にはそういうものも多く目にすることが出来る。

 

しかし、こういう行為が縄文杉周辺の土が固くかたく踏み固められていくことにつながった。
これは、例えるならば学校のカチカチの運動場に苗を植え、育てて行こうというのと等しいことになる。

踏み固められた土壌は、屋久島に降り注ぐ豊富な水を蓄えておくことができなくなり、縄文杉が弱っていく傾向が次第に見られるようになる。
そこで採られた対策はこうだ。

登山者の踏みつけにより根が傷むことがないように、平成8年に展望デッキを設置。
直接登山者が縄文杉周辺に踏み込むことをできないようにすることで、縄文杉を物理的に守るという方策だ。

さらに、踏み固められた土を元に戻すための土壌改良とハイノキなどのかん木で覆われた周りの植生のような発見当時の状態に戻すための対策も行っている。

 

 

なぜ、縄文杉は発見当時のまま切り倒されずに残ったのか?

 

ブログトップの画像は、実はこのテーマを解決する鍵となっている。
お分かりだろうか?

 

直径5.1m、胸高周囲16.4mの縄文杉は木材確保にはうってつけの杉だったはずだ。
しかし、秀吉の時代以降現代に至る迄切り倒されなかったのはなぜだろうかと疑問に思う人は多くいるだろう。

そして、人の顔のような形をした「あれ」は一体なんだろうか?

少し話を変えないといけないのだが、樹齢1000年を超える屋久杉の幹はゆうに3mを超える。
例えば、直径5m程の杉を切る苦労というべきか、労力を想像することができるだろうか?

ガイドさんが言うには、現在残っている切り株からわかることとして、切り倒された屋久杉のすべて中心まで詰まっていたわけではない。
私には理由はわからないが、「翁杉」のように杉内部が空洞化している杉も多くあったようだ。

屋久杉を多くの労力をかけて切り倒したものの、実は中が空洞で使い物にならないでは生産的な側面から見れば「無駄な労力」だったということになる。

そこで、そのような無駄を繰り返さない為にも内部が空洞でないことを確認した上で屋久杉の幹を切り倒す作業にシフトしていく。

 

縄文杉の中は空洞、あるいは部分的に空洞となっていたため「木材としての商品的価値」が乏しく切り倒されずに済んだという事だ。
これが結論である。

内部が詰まった杉かどうかを穴を開け、確認する。

空洞であれば、中が詰まった他の杉を探す。
空洞が確認された場合、結果切り倒されずに残されることになる。

 

一方、大きな穴をあけられた上放置された屋久杉は、樹液によって修復を施す。
自己修復能力といえばわかりやすいだろうか…

そう、人間が怪我をしたとき血小板で血液を止め、かさぶたとなって皮膚の再生を図るかのように、屋久杉も同じことをしているのである。

 

幹の中心に向かって開けられた穴を樹液でふさぎ、修復する。

 

無作為でできたものというよりは作為的にも私には見えることから、もしかしたら誰かがやわらかい樹液の状態の時に、(固まる前に)このような顔に仕上げたのかもしれない。
まあ、私にとってこれが作為的か無作為かは問題ではなく、そういう現実がここにあることがいい。

 

CGによってどのようなものでも表現されてしまうこの世の中で、ここまでアナログチックに形作られたものもまた風情があるように見える。

私はこういうのは好きだ。
ちょっとした不思議と感動が、旅行にそっとアクセントを加え、一生忘れることのできない旅へと仕上がっていく。

 

 

屋久杉オールスター(大王杉&夫婦杉+オマケ)の紹介だ。


[大王杉]

樹高:    24.7m
胸高周囲: 11.1m
推定樹齢: 3000年
標高:    1,190m

縄文杉が発見される以前は、推定樹齢3000年でもっとも長い時を生きてきた屋久杉だ。
縄文杉の方が幹は断然太いが、仮に科学的計測値における樹齢通りであれば、大王杉が長生きNo,1である。

大王杉も縄文杉と同じく、下部に空洞があるため伐採されずに残ったとされている。

 

 


[夫婦(めおと)杉] _夫:右、妻:左
※手前の茶色の樹木は「ヒメシャラ」。奥のこげ茶色の二本が夫婦杉

樹高:    22.9m(夫)、25.5m(妻)
胸高周囲: 10.9m(夫)、5.8m(妻)
推定樹齢: 2000年(夫)、1500年(妻)
標高:    1,230m

2本の屋久杉が地上からおよそ10mの高さでつながっている。癒合(ゆごう)・癒着(ゆちゃく)しやすい杉が地上とは離れた場所で着生するのはひじょうに珍しいという。雪の重みで枝がたわわになり、隣の幹に癒合したことが原因のようだ。

 

 

 


[くらげ杉](但し、名前は勝手にワタシが命名)

もし、この杉の名がわかるのであれば教えて下さい。m(__)m
ガイドさんがこの話をしてくれたのだがすっかり忘れてしまい、調べるヒントやキーワードすら無しの為勝手に名前を付けさせて頂きました。

 

 

いよいよ縄文杉の登場だ…


展望デッキ入り口。
この階段を上るといよいよ縄文杉と対面できる。

 

 


階段の手前。
雪が解けているせいか、緩やかではないやや速い水の流れが私たちを遮ろうとしているようにも思える。

 

 


一段一段上り始め、階段を一歩一歩踏みしめる。
興奮が抑えきれない。
次第にボルテージは上がる…

しかし、この時点では縄文杉はまだ見えていない。

 

 


「展望デッキの利用区分」(注意事項)が書かれた標識。

 

 

 

そして、縄文杉いよいよ登場…


[縄文杉]

樹高:    25.3m
胸高周囲: 16.4m
推定樹齢: 7200年(あるいは2170年)
標高:    1,300m

 

階段を上り終えたとき、縄文杉はご覧のように薄い霧に包まれていた。
圧倒的な存在感が漂い、霧が縄文杉の神々しさを一層引き立てている…

この存在感というか、威圧感は明らかに他の屋久杉とは違う。
目で眺めるというよりは、肌へ直に伝え、そして脳に直接語りかけるようだ。

 

人生において、一度は是非目で感じ取って頂きたいものだ。

 

 

縄文杉の神々しさや圧倒的存在感、そして感動をこの写真とブログから少しでも伝えることができたのであれば何よりも嬉しく思う。

 

 

[Photo Library]

別の角度から見た縄文杉…

 

 

追記…

無事縄文杉にたどり着け、帰路に着くこととなった。
ところが、最後の最後になって屋久島の大自然から思いがけないプレゼントをもらうことができた。

それは決して触ることのできない大自然そのものであるが、心に大きな思い出として刻まれた1ページになったのは間違いない。

最後の最後にヤクシカが登場してくれたのだ。

 

 

 

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  1. Pait
    2012 年 1 月 26 日 08:11 | #1

    Unbelievable how well-written and infomartive this was.

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